殺るか ああ。 戦神の軍団~殺るか、殺られるか!

僕と逆転とAクラス

殺るか ああ

グループBは究極進化を遂げたムッツリーニと工藤さんが瞬殺で決勝行を決めた。 ・・・・・・いったい決勝がどうなるか気になる。 次は、グループC。 我が悪友雄二と婚約者(自称)の霧島さんの出番だ! 「・・・雄二、私達なら殺れる」 「・・・何か漢字違ってないか・・・?」 「・・・漢字は合ってる」 「・・・そうか。 昨日以来ですね」 「今日は秀吉の試合を?」 「いや、召喚大会そのものを見に来ました。 いつもどちらかが代表で・・・というパターンであまり共闘する事は無かった。 「・・・雄二1回戦突破した」 「そうだな、このまま行けばグループ決勝も行けるぞ」 「・・・うん。 雄二の目標は優勝なんでしょ?」 「ああ。 連覇懸かってるしな」 「・・・雄二の夢が私の夢」 (・・・翔子・・・反則だろ・・・) ダメだ、俺の理性が崩壊する。 僕がいちゃいけないような気がする。 さてと、グループCの決勝が始まるみたいだ。 見に行くぞ!! 雄二side 俺達はトントン拍子であっという間にグループ決勝まで辿り着いた。 「・・・雄二、あっという間だった」 「ああ、そうだな・・・意外とすぐ行けたな」 「・・・こんな所じゃ負けられない!」 「ああ!!あくまで俺達の目標は優勝だ!!まずは、グループ決勝・・・殺るぞ、翔子!!」 「・・・うん!」 何か字が違ったかもしれんが、気にしない!! 雄二sideout 「さてさて!!グループCもとうとう決勝です!!ここまで勝ち抜いてきた精鋭を拍手でお迎えください!!」 888888・・・・・ 「先に現れたのは2年生の2人。 何とFクラスからの下剋上!奇跡のグループ決勝突破へ!! 中本修司君と中本修也君です!!」 「あれ・・・!!!?中本兄弟!!!?」 「なんじゃ、お主知っておろうか?」 「知ってるも何も・・・幼馴染だよ・・・」 「ほう、どんな奴らなのじゃ?」 「とにかく兄弟のコンビネーションが凄まじいし、何でFに入ったのか分からないくらいの成績だし、 けど・・・一番ヤバいのは召喚獣の操作だよ・・・」 この僕を、脅かす存在だからね・・・・ 「続いて、最強軍団3-Aからの最強刺客!昨年の覇者と学年主席のコンビ!!坂本雄二君と霧島翔子さんです!!」 「始めまして、先輩方。 明久から話は伺ってます」 「明久!?何であいつが・・・・」 「俺達、明久君と幼馴染なんですよ」 「・・・なるほどな・・・・」 「さてと、始めましょうか・・・さっさとした方が効率良いですし」 「・・・雄二」 「ああ、油断大敵だからな」 教科 現国 「修也行くぞ!!」 「ああ!!!」 「「試験召喚(サモン)!!」」 「翔子殺るぞ!!」 「・・・うん、殺ってやる!!」 「「試験召喚(サモン)!!」」 2年Fクラス 中本修司&中本修也 現国 420点&392点 3年Aクラス 坂本雄二&霧島翔子 現国 408点&466点 「それでは、開始!!」 雄二side 「おらおら!!」 「チッ!!」 3年Aクラス 坂本雄二 現国 355点 今俺達は劣勢に立たされている 「・・・くっ、手強い・・・」 「どうです?先輩・・・」 ここで形勢を変えるためにも・・・・ 最初の点数が400を越えてれば・・・ 「武装(メイル)!!」 腕輪は使える!! 腕輪が光って、召喚獣の体を頑強な鎧が包む。 武器は、棒がハンマーに変わった。 ハンマーの大きさは、実物大にすれば、どこぞの大王様が持ってるハンマーぐらいの大きさだろう。 「何!?」 「わりぃ、だけど・・・勝負だからな・・・!」 「ちょ、マジかぁぁぁっ!!!」 ズドォン!! 2年Fクラス 中本修也 現国 0点 「さてと、翔子の援軍だ!!」 「・・・まずい・・・」 「修也の仇・・・取らせてもらいます!!」 ガキィン!!! 「・・・あっ!!」 「しまった!!翔子の大剣が!」 相手の大鉈が、翔子のエクスカリバーを吹き飛ばした。 「これで終わりです、熱線!!」 「・・・!!!」 「姫路と同じだと・・・!?」 熱線に当たったら一撃だ。 しかも、俺より翔子の方が点数も高い。 しかし・・・何度見ても可愛いな・・・畜生・・・ 「翔子・・・俺と・・・付き合ってくれ!!」 「ゆゆゆゆっ!!ゆゆゆうじぃ!!!」 ぎゅうううっ!!!!! 「何と・・・・ここに新たなカップルが誕生!!! この大会中に、また1つの愛が結ばれました!!!」 「翔子、みんな俺らを祝ってんだ・・・期待に応えてやんないとな」 「うん!!」 「次は決勝だ、殺るぞ翔子!!」 「おー!!!」 明るくなった翔子と共に、決勝(てっぺん)を獲る!! 雄二sideout 「雄二・・・か・・・僕も・・・」 雄二と霧島さんは順当にグループCを突破した ・・・・・・2人とも、お幸せに(笑).

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戦神の軍団~殺るか、殺られるか!

殺るか ああ

「えーっと……父は何を考えてるんでしょう?」 「あー……いや、それは私にも解りませんが、暗殺者とかの類いではないと思いますよ。 だとすると呪具かと……。 ただ何故我が子の誕生日にそんなものを贈ってくるのか意味が解らない……」 いくらなんでも年端もいかない我が子に暗殺者だの送るほど悪辣ではないし、そんな度胸はない。 それが新年パーティーだのなんだので会った事のあるヴィクトルさんとラーラさんの、父に対する評価らしい。 直接会話して色々あったロマノフ先生は、またちょっと思うところもあるらしいけど、概ね二人と同じ意見だそうだ。 「つまり、今、何故こんなに自分が苦境に立たされているか解っていない、お目出度い人ってことですか」 「恨まれている理由は流石に察しておられますが、自分の方が酷い目に遭わされているとは思っているでしょうね」 「度しがたいな……」 私に恨まれる覚えがあるのに、やり返されると思ってないとか、どれだけ鈍感なんだろう。 あれか? 自分が酷いことを他人にするのはよくて、他人からされるのは良くないってやつか? 呆れて声もでない。 バーバリアンは用事があって屋敷に来ようとしたのか、その使者とやらに案内を頼まれたのかは解らないけど、私と父の確執に巻き込まれたのは明白だ。 「とりあえず、バーバリアンの皆さんをなんとかしなきゃですね」 「はい。 ですから、私とヴィーチャで行って来ようかと」 ロマノフ先生なら相手側何であれ遅れを取ることはまずないし、呪具の類いならヴィクトルさんが解呪出来ればそれでよし。 ダメでも呪具そのものを破壊すれば何とでもなる。 そういうことなのだろうけれど、私は首を横に振った。 「私も行きます。 父が何を仕掛けてきたのか、それとも他に理由があるのか、見極めないと」 「や、でも……」 「足手まといですか? それなら大人しく家にいますが、そうでないなら連れていってください」 ヴィクトルさんは来ない方がいいと思っているのだろう。 眉を八の字にして凄く困った顔だ。 でもロマノフ先生をみれば、顎を一撫でしてから「そうですね」と、口を開く。 「これがそうだとは思いませんが、君に含む所、ぶっちゃけ恨み辛み憎しみ嫉みを持っていて、更に権力と伝がある相手が仕掛けてくる一例を学ぶ機会ではありますね」 「アリョーシャ!」 ロマノフ先生の言葉に、ヴィクトルさんが困り顔から一変、憤りを露にする。 何と言うか、危ないことに嘴を突っ込む時、ロマノフ先生はしれっと私の背中を押すけど、ヴィクトルさんは私を背中に庇って近寄らせないようにすることが多い。 ロマノフ先生は事に当たらせることで、直接的な乗り越えかたを教えてくれるし、ヴィクトルさんは文字通り私を守ろうとしてくれている。 どちらも私のためだ。 だけど、今の私に必要なのは。 「ヴィクトルさん、ありがとうございます。 でも私は、もしも父が何かしら仕掛けてきたのなら、それを逆手に取ってやりたい。 レグルスくんの誕生日プレゼントにかこつけて何かしようと言うなら、その見下げ果てた性根を叩きのめしてやりたいんです!」 そうだよ。 レグルスくんはこの一年とちょっと、ワガママも言わずに良い子にしてたんだ。 お母様を亡くされたばかりで、父上に会いたいだろうに、そんなことおくびにも出さずに。 それにも関わらずあのクソ野郎、宇都宮さんからも聞き取りしたけど、「宇都宮と二人で帝都に来なさい」ってバカみたいな手紙以降、ハガキの一枚も寄越してないらしい。 なのに、やっと贈ってきたプレゼントに呪具を仕込むとか。 こんなことが許されていいのか!? 否! 絶許! 肥溜めに落として三日くらいそのまま漬物にしてやろうか!? 「あ、うん。 そうだね、解った。 あーたんは僕が守るから、一緒に行こう」 「まんまるちゃん、やる気満々なのはいいけど、色々駄々漏れなのは優雅じゃないよ」 はう!? ヴィクトルさんのドン引きしたような声と、ラーラさんの苦笑いに顔がひきつる。 いけないいけない、ついつい本音が口からポロリしてしまった。 貴族として殺意駄々漏れとか、美しくないもんね。 げふんっとワザとらしく咳払いをすると、ロマノフ先生がニコッと笑う。 それに応えるように、ラーラさんがソファから立ち上がった。 「じゃ、ボクはひよこちゃんとカナと庭いじりしてくるよ」 フリフリと手を振ってリビングを出ていくラーラさんは、もしもに備えてレグルスくんと奏くんを守りに行ってくれるのだろう。 そんなわけで、私とロマノフ先生とヴィクトルさんで、バーバリアンを迎えに行くことに。 ロッテンマイヤーさんに見送られて、一歩屋敷の敷地から出ると、冴えて冷たいけど爽やかだった冬の空気が一変して、なにやらネバついて鳥肌が立つほど異様な気配に覆われる。 マフラーを巻いていても首筋が冷たい。 「うわぁ、これはダメなのが来た感じだね」 「かなり強い呪いのようですね」 「そうなんです?」 「ええ、これはかなり強力な部類ですよ」 とか言いつつ、先生の顔はいつもの柔らかい微笑み。 ヴィクトルさんの方も、肌に感じる気配が気持ち悪いのか鳥肌が立ってるらしいけど、全然怖がった感じじゃない。 私は呪詛なんて初めて感じるけど、猫の舌で繰り返し手を嘗められてる感じがする。 あれ、猫が好きなひとにはご褒美なんだけど、猫の舌ってざりざりしてて、嫌な人は嫌な感触なんだよね。 猫の舌は嫌いじゃないけど、猫もいないのにその感触だけあっても嫌だな。 ぽてぽてと街への道をロマノフ先生を先頭に、私とヴィクトルさんが手を繋いでその後ろを歩くこと暫く。 木々が奇妙に捻くれて見える場所に、人が四人。 カマラさんとウパトラさん、それからジャヤンタさんの姿はいつも通りなんだけど、一人見覚えのない人がいる。 いるんだけど。 「ああ……あれか。 真っ黒だね」 「やはり呪具ですか」 「うん。 まだ何系の呪いが掛かってるのか見えないけど……」 「えぇっと、あれ、人なんですか?」 四人目の人が、私にはどうしても人間に見えない。 そう言えば、ロマノフ先生とヴィクトルさんの目が少し見開かれて。 ヴィクトルさんが私の頭から爪先を視線で撫でると、「ああ」と溜め息のような声を漏らした。 「アリョーシャ、あーたん神聖魔術生えてる」 「おや、まあ。 早いですね」 「うん。 生えるのは想定内だけど、時期が早すぎ。 先生の準備が出来てないよ」 「そうですね。 どうするかな……」 むむっと唸る二人はを横目に、私は人に見えない誰かに目を凝らす。 するとうっすらと、女の人の輪郭がその中に見えて来た。 「鳳蝶君、どう見えます?」 「が、骸骨を被った女の人?」 「骸骨か……厄介だね」 肩を竦めるヴィクトルさんとロマノフ先生はあんまり気にしてないのかもだけど、女の人に被さる骸骨がにたりとこっちを見て嗤ったような……。

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ああ、民よ……(ステージ違っ

殺るか ああ

「それはこっちの台詞だ! なんでテメェらまでここに……」 羅刹のリーダーと思しき男が、イラついた様子で答えを返す。 他の羅刹達も合図ひとつで襲い掛かってきそうなほどに殺気立っていた。 「お前等、殺す! 必ず殺す!」 六六六人衆の一団も殺気立った様子で、刃物をキラリと輝かせた。 だからと言って、本気で殺し合うつもりはないらしく、誰が格上なのか示したいだけのようである。 もちろん、それは戦神アポリアの指示があるまでの間だけ。 場合によっては、他のダークネスと協力せず、灼滅者達の命を奪う事も考えてはいるようだが……。 しかし、六六六人衆のハンドレッドナンバー、戦神アポリアの逃走を許してしまいました。 戦神アポリア……狐雅原・あきらさん自身が救出を望んでいなかった以上、やむを得ない事だったかもしれません。 この戦神・アポリアが、さっそく、動き出したようです。 アポリアは、どのサイキックハーツの勢力にも属していない、野良ダークネス達を集めて、自分の軍団を作ろうとしているようです。 彼の目的が、第三勢力の結成であるのか、或いは、戦争に介入して場を争うとしているのか、それとも、既に何れかのサイキックハーツ勢力に協力している状態なのかはわかりませんが、アポリアの思うとおりに事を運ばせるわけにはいかないでしょう。 調査の結果、アポリアが集結場所に指定した場所が判明しています。 皆さんは、その集結場所に向かい、集まっているダークネスの灼滅をお願いします」 教室ほどの広さに灼滅者達を集め、エクスブレインの女性が今回の依頼を説明した。 「敵は、淫魔7体、羅刹5体、六六六人衆8体となっていますが、互いに連携などはとれておらず、ディフェンダーが仲間を庇ったり自分以外のダークネスを回復したりという事は行う事はありません。 また強いのはリーダー格だけで、他は雑魚のようです」 エクスブレインの女性が、今回の資料を配っていく。 「今回の集結場所の情報は、エクスブレインの予知に加えて、武蔵坂に協力してくれるエスパー達からの情報も大いに役立っています。 集結したダークネスをアポリアが、どうやって自分の軍団に組み込むのかは不明ですが、待っていればアポリア自身が現れるかも知れません。 ただし、日本各地で同時に発生している以上、その可能性は低いと考えた方がいいでしょう。 また戦神アポリアといえど、サイキックハーツとなっておらず、自分の軍団を集める事もできなければ、今後の戦争に大きな影響を与える事はできないでしょう。 アポリアがわざわざ、エスパー達を害する危険のあるダークネス達を集めて灼滅の機会を作ってくれたわけですから、ある意味チャンスと考えるべきでしょう」 そう言ってエクスブレインの女性が、ダークネス達の灼滅を依頼するのであった。 この工場はバブル景気で乗りに乗っている時に拡大された工場のようだが、無駄な所に金を掛け過ぎたせいで効率が悪く、バブル景気の終焉と共に閉鎖されたようである。 その後、しばらく売りに出されていたようだが、ありとあらゆる面でデメリットが多かったため、まったく買い手がつかず廃墟と化してしまったようだ。 それから、しばらくの間は不良達の溜まり場になっていたようだが、野良ダークネスが現れた事で、その命を散らす事になったようである。 「まあ、戦力集めに必死なのは分かるんだけど、武蔵坂としては困るんだよね。 ただでさえ、サイキックハーツに対する戦争で大変なんだから……」 神凪・朔夜(月読・d02935)が、深い溜息を漏らす。 現在、廃工場内には淫魔7体、羅刹5体、六六六人衆8体の野良ダークネスが集まっているものの、互いに牽制し合っているような状態のようだ。 そのため、共闘して灼滅者達に襲い掛かってくる可能性は低いものの、だからと言って楽に倒せる相手でもない。 それを理解しておかなければ、手痛いダメージを受けるのは、こちらの側である。 「それに、今はサイキックハーツへの対応で手一杯です。 一大勢力を作らせる訳にはいきませんね」 神凪・陽和(天照・d02848)も警戒した様子で、サウンドシャッターを使う。 このまま放っておいても、潰し合って自滅しそうな気もするが、何かの間違いで共闘する可能性も捨てきれない。 そういった意味でも、ここで手を打っておく必要があった。 だからと言って確実に倒せるという保証はない。 場合によっては負傷し、命を落としてしまうかも知れない。 だが、それでも……。 そうであったとしても、野良ダークネス達を倒す必要があった。 「このままだと……このままだと……」 そんな中、高野・妃那(兎の小夜曲・d09435)が、半狂乱になりながら同じ言葉を繰り返す。 元々、海将ルナ・リードと戦神アポリアの闇堕ちを目の当たりにして、次に堕ちるなら自分の番だと考えていたところ、仲間の救出に失敗して戦神アポリアに倒されてしまった為、正気でいる事が難しくなっているようだ。 「がんばろーおー!」 そんな空気を掻き消す勢いで、カーリー・エルミール(元気歌姫・d34266)が廃工場の中に入っていく。 その途端、野良ダークネス達と、目が……合った。 「……」 本音を言えば、回れ右をして帰りたかった。 さすがに、この状況はマズイ。 間違いなく、死亡フラグだと思ったものの、いまさら逃げる訳にもいかない状況。 「なんだ、コイツらは……」 羅刹のリーダーと思しき男が、イラついた様子で口を開く。 まわりにいた羅刹達も殺る気満々な様子で、指の関節をパキポキと鳴らす。 「それ以前に、なんで……この場所が! 裏切ったのは誰!? 誰なのよ!」 淫魔のリーダーがムッとした表情を浮かべて、他のダークネス達を睨みつけていく。 まわりにいた淫魔達も『裏切り者は八つ裂きだ!』と言わんばかりに、何やら殺気立っていた。 「ヒャッヒャッヒャ! そんなの簡単だ! みんな殺しちまえばいい!」 六六六人衆のリーダーが不気味な笑い声を響かせ、ナイフをベロリと舐め回す。 まわりにいた六六六人衆も馬鹿のひとつ覚えと言わんばかりに、ナイフをベロベロと舐める。 「集まった所に申し訳ないんだけど、倒させて貰うよ。 エスパーの皆さんに危害を及ぼす可能性があるなら尚更……」 朔夜が深い溜息をもらして、野良ダークネス達の前に立つ。 「テメエらに何の権利があって、そんな事を決めやがる!」 羅刹のリーダーと思しき男が、イラついた様子で睨みを利かす。 「武蔵坂に見つかったのが不幸の始まりだと思ってください」 そう言って陽和が仲間達と共に、野良ダークネス達に攻撃を仕掛けていった。 それと同時に羅刹達が片腕を異形巨大化させ、唸り声を上げて一斉に攻撃を仕掛けてきた。 「血祭り……か」 すぐさま、宥氣がヘッドホンの電源を入れ、深呼吸をした後、羅刹達を迎え撃つ。 羅刹達は後先考えずに攻撃を仕掛けてくるため、攻撃を読みやすい反面、ケタ外れに破壊力があった。 そのため、攻撃を避けるたび、まわりのモノが壊れていき、あっと言う間に瓦礫の山が出来上がった。 「なかなか、思い通りにいかないものですね」 陽和が険しい表情を浮かべながら、羅刹の攻撃を避けつつ、バニシングフレアを使う。 ある程度、予想をしていた事ではあるのだが、脳筋寄りの羅刹ばかりが集まっているせいで休む暇さえないほどだった。 「アタシ達はどうでもイイ事だけどねぇ。 まぁ、頑張ってぇ~」 そんな中、淫魔のリーダーが他人事のように、能天気な笑みを浮かべた。 まわりにいた淫魔達も、美味しいところをかっさらう気満々で、高みの見物と言った感じである。 「……そう上手くいくかな」 次の瞬間、カーリーが制約の弾丸を撃ち込み、淫魔のリーダーの頭を撃ち抜いた。 「……!」 それは淫魔達にとって、衝撃的な出来事。 完全に油断をしていたせいで、みんな顔面蒼白。 何が起こったのか分からず、パニックに陥っていた淫魔もいたが、それでも自分達にとって非常にマズイ状況になっている事だけは理解したようである。 「いやあああああああああああああああああああああ!」 そのすべてを理解した時、淫魔達は逃げた。 全速力で……。 後先考えず……。 ちっぽけなプライドを、その場に投げ捨てて……。 元々、ここには楽しむために来たのだから、こんな状況になった時点で、色々と成立しなくなったのかも知れない。 「テ、テメエら! 最後まで戦え! この腰抜け共が!」 それを目の当たりにした羅刹のリーダーが、驚いた様子で淫魔達を叱りつけた。 しかし、淫魔達はまったく話を聞いておらず、逃げる事に全力を注ぎこんでいた。 「他人の心配をしている暇はないと思うけど……」 その間に朔夜が間合いを詰め、羅刹のリーダーに鬼神変を叩き込む。 「いや、問題ねぇ」 それに気づいた羅刹のリーダーがニヤリと笑い、同じように鬼神変で反撃した。 ぶつかり合う拳と拳……。 一瞬でも気を抜けば、命すらも落としかねない。 そんな危機感を覚えてしまう程、羅刹のリーダーが放つ鬼神変はケタ外れに強く、床に落ちる汗がスローモーションになってしまったような錯覚を受ける程のモノだった。 おそらく、一対一であれば、例え勝つ事が出来たとしても、かなりの苦戦を強いられた事だろう。 だが、まわりには仲間達がいる。 しかも、野良ダークネス達が共闘する可能性は、現時点でゼロに近い。 「あは、あはは! 私では、私なんかじゃ誰も救えないんです!」 そんな中、妃那が高笑いを響かせながら、羅刹達に攻撃を仕掛けていく。 だが、その攻撃はほとんど捨て身。 無謀、無策、無茶。 どの言葉も当てはまってしまうほどの勢いで、傷つく事を恐れず、すべてを諦め、絶望し……それでも流れ作業の如く、野良ダークネス達に攻撃を仕掛けていった。 「ヒャハハッ! いいね、いいね! このままスカウトしたいくらいだっ! まあ、冗談だがなッ!」 六六六人衆のリーダーが小機嫌な様子で、ヒャハハッと笑う。 まわりにいた六六六人衆も狂ったようにナイフを振り回し、灼滅者達の身体を切り裂いていく。 だが、羅刹とは協力し合っておらず、ただ純粋に戦いを楽しんでいるようだった。 そのため、羅刹達が苦戦を強いられていても加勢する事はなく、その姿を楽しんでいるようだった。 あれだけいた仲間が……」 羅刹のリーダーが悔しそうに拳を握る。 こんなはずではなかった……こんなはずでは……。 おそらく、仲間達の中に裏切り者が……。 だが、今となっては、すべて手遅れ。 犯人探しをする前に、自分の身を守るのが、やっとであった。 「それはテメエらが弱かったからだろぉ! 他人のせいにするんじゃねぇよ!」 六六六人衆のリーダーが、小馬鹿にした様子で答えを返す。 しかし、六六六人衆も羅刹達と同じように苦戦を強いられ、動ける仲間はほとんどいない。 元々、寄せ集めの集団であったため、それも仕方のない事だが、少しでも互いに協力し合う気持ちがあれば、ここまで酷い状況にはなっていなかった事だろう。 「……と言うか、ふたりとも好きだらけだよ? 死にたいの……?」 そんな中、カーリーが容赦なく、羅刹達に攻撃を仕掛けていく。 「おおっ! こりゃ、無駄話をしている暇はねえな!」 その攻撃を間一髪で避け、六六六人衆のリーダーが汗を拭う。 そもそも、相手の戦闘力を見誤っていたのが、敗因かも知れない。 自分達だけでも、何とかなる。 その甘さが、このような状況を作り出し、自分を追い込んでしまったのだと、六六六人衆のリーダーは思った。 だからと言って、共闘は……ない。 そんな事をいまさら口にしたところで、羅刹のリーダーが首を縦に振る事はないだろう。 「武蔵坂に見つかったのが運の尽き、という事で。 本当に運が悪かったね」 次の瞬間、朔夜が神薙刃を放ち、羅刹のリーダーの首を刎ねる。 それは一瞬の出来事。 まさに瞬殺。 羅刹のリーダーが気を抜いた、ほんの数秒の間に放たれた一撃……。 そのため、羅刹のリーダーは何かの言葉を吐き出す事も出来ず、飲み込む事さえ出来ず……息絶えた。 後に残った身体も、何かを思い出したように崩れ落ち、床に突っ伏したまま動かなくなった。 「マ、マジか!?」 六六六人衆のリーダーが、信じられない様子で口を開く。 まるで時間が飛んだような感覚。 何か大事なピースが抜けているような状態。 それを理解するまで、しばらくの時間を必要とした。 「……マジだ」 宥氣がクールな表情を浮かべ、六六六人衆のリーダーにバニシングフレアを放つ。 「ぐがあああああああああああああああああ!」 その一撃を食らった六六六人衆のリーダーが断末魔を響かせ、消し炭と化して息絶えた。 「統制が取れていなかったのが救いでしたね」 そう言って陽和がホッとした様子で溜息をもらす。 だが、戦神アポリアは現れない。 おそらく、ここではない、別の場所に現れたという事だろう。 「……」 その間に宥氣がイヤーデバイスの電源を切り、薬を飲んで踵を返す。 「何故、私なんかが……まだ存在してるの!」 そんな中、妃那がボロボロと涙を流して叫ぶ。 あれほど望んでいたのに……そうなる事を覚悟していたはずなのに……闇堕ちする事が出来なかった。 それが何を意味しているのか分からない。 何か見えない力によって、このまま闇堕ちせずに生きる事を強いられているのか、それとも全く別の意味があるのか、答えを導き出す事が出来ぬまま、彼女の絶叫だけが辺りに響くのであった。 作者: 重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし.

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